カリソルブとは、虫歯に感染した部分だけを柔らかくしてしまう特殊な薬剤で、柔らかくなった部分を専用器具を使って除去します。「削る」のではなく「柔らかくして除去する」という治療法です。歯を削る時の音・振動が苦手な方にお勧めです。
当院の担当医はカリソルブの「認定医」を取得していますので、安心して治療を受けて頂くことができます。
※この治療は、歯を全く削らないわけではありません。カリソルブを感染部位にしっかり充填するための広さを確保するため、歯の表面を若干削ることもあります。
※カリソルブは象牙質にのみ作用する薬剤ですので、虫歯の感染が神経まで到達している場合は、この治療を行うことができません。
「レーザー」という言葉を聞くと、患者様のなかには身体に与える影響を心配される方がいらっしゃいますが、当院が使用しているレーザーは医療用に開発されたものですので安全です。
従来の虫歯治療では、ドリルで虫歯を削りとると同時に、どうしても健康な歯までも削ってしまうという問題がありました。
患者様にとっても、我々歯科医師としても心苦しい思いをするのが従来の虫歯治療でした。
しかし、この歯科用レーザーを虫歯治療に応用することで、健康な歯を削ることなく虫歯に侵された箇所だけを除去することが可能になったのです。
ところで、なぜ歯科用レーザーで虫歯だけを除去することができるのでしょうか?
それは、歯科用レーザーには水分を蒸散させる機能があり、虫歯になった歯は水分を多く含むため、レーザー光を照射すると、水分とともに虫歯部分が分解されるからです。
また、レーザー治療は虫歯の除去だけでなく、歯の健康を維持させる為に2つの副次的効果をもたらしてくれるのも特筆すべき点です。
アメリカレーザー歯科学会」認定証
レーザー光には「殺菌効果」があり、虫歯を削るのと同時に、口腔内にいる虫歯菌を殺菌します。
虫歯菌が要因となって虫歯になりますので、歯科用レーザーにより虫歯菌がいなくなった歯は、当然虫歯が再発しにくくなります。
また、虫歯は歯質を侵食することで拡大していきますが、硬い食べ物は食べにくいと人間が感じるように、虫歯も硬い歯質を持った歯はなかなかすぐに食べられません。
歯科用レーザーを照射することで歯質を硬くする効果もあるため、虫歯の進行を抑えることができるようになりました。
レーザーの効用をここまで書いてきましたが、簡単にまとめると、「ピンポイントで虫歯を除去することができ、そればかりか虫歯になりにくい歯にしてしまう」ということです。つまり、「治療」と「予防」を同時に行う事ができると言う事ですね。
その他にも、一般の歯医者さんで使っている歯を削る道具は使いませんので、歯を削る時に出るあの「ガリガリ」といった不快な音は出ませんし、「振動」もないというメリットも存在します。
また、「歯科用レーザーで治療することによる痛みはありますか?」とのご質問を患者様からいただきますが、レーザー照射時に発せられる熱は限りなく少ないため、温かさを感じることはあっても痛みを抑えられるのでご安心ください。
歯科用レーザーは虫歯治療だけに適用されるわけではなく、下記の症状にも対応可能です。
■歯石除去
■歯周病(歯槽膿漏)
■口内炎
■歯茎の黒ずみ除去
■小帯異常
■歯茎の整形
■止血
■知覚過敏
これらの他にも、歯科用レーザーが適応される症状は多岐にわたります。
虫歯治療はもちろんですが、虫歯以外の症状への歯科用レーザーが適用可能かどうかにつきましては、ぜひお気軽に当院までご相談ください。
虫歯は急に進行するわけではなく、長い年月をかけて徐々に進行していきます。ごく初期の段階を過ぎてしまうと悪化の一途をたどります。歯は一度悪くなってしまうと、もとの状態には戻らないという認識が大切です。
歯科医院では、虫歯の進行状況にあわせて、それぞれCO⇒C1⇒C2⇒C3⇒C4という記号で虫歯の進行状態を表現していきます。
初期の段階であるCO(経過観察)の段階であれば、しっかりした処置をすることで歯を削らずに自然治癒(再石灰化)させることができます。しかし、それ以降のC1~C4の段階になってしまいますと、歯科医院にて、しっかりした治療が必要となってきます。
C1:エナメル質が溶け、歯の表面に穴があいている状態
一般的には虫歯の初期段階であるC1になると歯を削る必要がありますが、歯科用レーザーを用いることにより、歯を削らずに虫歯だけを除去することができます。また、歯科用レーザーは殺菌効果もあるため、虫歯の再発を防ぎます。
※患者様によっては別の治療方法を選択する場合があります。
C2:穴が象牙質にまで拡大している状態
冷たいものを飲むことで歯に違和感を覚えるのは、C2の段階です。この段階までであれば、歯科用レーザーを適用でき、虫歯の進行を止めます。
※患者様によっては別の治療方法を選択する場合があります。
C3:歯がかなり失われている状態
C2の時よりも痛みの自覚症状が強くなります。C3以降の治療は、虫歯が神経に到達しているため、一般的には神経を除去する治療が必要になりますが、薬で虫歯を治す治療を当院では行っているため、神経を残せる可能性が高くなります。
※患者様によっては別の治療方法を選択する場合があります。
C4:歯の根しか残っていない状態
残念ながら、ここまできてしまった歯は基本的に残すことができません。しかし、周囲の骨、歯の根の状況などによっては歯を残す治療も可能となることもあります。
※患者様によっては別の治療方法を選択する場合があります。
※C4まで進んでしまった虫歯の場合は、嘘のように「痛み」がなくなります。
痛みがなくなったので「歯医者にいかなくてもいいや」と考える方が多いかと思いますが、その考えは非常に危険です。痛みがなくなったのは神経(歯髄)が死んでしまったからです。細菌はその間にも徐々に奥深くへと進行していきます。そのまま放置した場合、最悪「顎骨骨髄炎」や「口底蜂窩識炎」といった命に関わる病気を引き起こすことがありますのでご注意下さい。
※抜歯した後の対処法としましてはインプラント、入れ歯をご覧ください。
詰め物・かぶせ物には様々な種類があります。良く知られているのは、「銀歯」と呼ばれているものですね。これは保険適用の素材であることにメリットがあるのですが、「見た目」「金属アレルギー」「耐久性」「精度」などのデメリットがあります。
保険適用外の素材は、保険適用の素材と比べ「見た目」「身体への優しさ」「機能性」など様々なメリットがあります。
詳しく知りたい方は審美セラミック治療または料金表をご覧ください。素材別の特徴を詳細に説明しています。
当院では、虫歯治療において「歯科用レーザー」を採用しています。これを用いることで痛みを抑えながら、そして、天然歯をほとんど削ることなく虫歯を治すことができます。
ただ、患者様のセルフケアがなければ、穴の開いた桶で水をすくうのと同じように虫歯が何度も再発してしまう可能性があります。
患者様に行っていただくセルフケアはなにも難しいことではありません。もちろん歯磨きをしなくてはなりませんが、それ以外にもデンタルフロスやデンタルリンスなどを使う事により、歯ブラシでは落とすことができなかった汚れを起こすことが可能になります。
これらの使用を習慣化できれば、虫歯知らずの人生を歩める可能性がグンと広がります。
ぜひチャレンジしてみてください。
また、いくら丁寧にお口のケアをしていてもどうしても付いてしまう汚れがあります。
歯石などがそうなのですが、これはもはやご自身で落とすことは出来ません。3カ月に1度のペースで歯科医院に来院して頂き、専門の機材を使ってクリーニングすることをお勧めします。
詳しくは歯のメンテナンスをご覧ください。
人それぞれの外見が異なるように、口の中の状態も個人差があります。虫歯菌の数・だ液の質や量・歯の性質・食べ物の好みなど一人一人違うため、虫歯のなりやすさも違ってきます。虫歯のなりやすさを判定してもらえる歯医者さんもあります。自分はむし歯になりやすいのかを知っておくことは、虫歯を予防する上で重要なことですので、機会があればぜひ診断してもらってください。
様々な原因があります。
「歯磨きをしっかりしない」「間食・糖分の多い食事」は当然のことですが、「歯並びの悪い方」「唾液量が少ない方」「部分入れ歯をしている方」も虫歯の危機にさらされていることはあまり知られていません。
―歯並びの悪さ―
歯並びが悪いと、どうしても歯ブラシの先が届かない部分が出来てしまいます。
その部分の汚れを普段の歯磨きでは除去が難しく虫歯になってしまいます。
歯並びの悪さは審美セラミック治療で治療可能ですのでお気軽にご相談ください。
―唾液量が少ない―
唾液には「歯の汚れを洗い流す役割」「お口の中を酸性から中性にする役割」「抗菌作用」「再石灰化作用」など、お口の状態を守る重要な役割を担っています。
つまり、唾液量が少なくなってしまうとお口を守るものはなくなり、虫歯菌の無法地帯となってしまいます。
唾液の分泌量は、ストレスや加齢に伴い減少することもあります。
口内の乾きを感じたらこまめに水分を摂り、食事の際によく噛むことで唾液の分泌を促すことができます。
―部分入れ歯をしている―
部分入れ歯は、入れ歯を固定するために「金属のバネ」を健康な歯に取り付けます。
金属のバネと健康な歯の間には汚れが付きやすく、その部分から虫歯が発生してしまいます。入れ歯は単に「痛い・はずれる・噛めない」といったデメリットだけでなく、「虫歯にもなりやすい」デメリットもあるという認識を持ち、日々の手入れをしっかりすることが肝心です。